通常は,憲法9条を論点とするのに,憲法1条ないし8条(天皇制)廃止論を唱えるのは,ピンボケだと非難されることだと思います。
だが,先に述べたとおり,天皇が,征夷大将軍(対外的軍事権力遂行権者)の任命権者たる地位を降りたのは,ほんの150年ほど前です。
大日本帝国憲法の施行が,およそ130年ほど前であり,天皇は統帥権を有し,国権を総覧することとなりました。
そして,120年ないし110年ほど前に日清戦争・日露戦争が起き,およそ70年前ほどまで,天皇の名における戦闘が続きました。
この歴史の流れを振り替えるとき,天皇制と9条を切り分けることが出来るなどと,私には考えられません。