お上の御慈悲

法テラスは,貧窮した民草には,裁判などという畏れ多いことなど出来ませんので,その資金を立て替えて頂ける,ありがたい制度です。

裁判費用にまで困窮しているのですから,お上の御慈悲にすがるしか道はありません。

あっちをテラスと言われれば,テラすとおっしゃられた方の言いなりになるしかありません。

お慈悲あふれるお役所仕事にございます。

また,法テラスのお代官様は,藩を越えて,本籍地に隠し田があると,お考えのようでございます。

そのため,本籍地の記載のある,世帯全部の住民票を,貢ぎ物として,差し出さなければいけませんよと仰せになります。

まことにごもっともな事柄であり,資力があるのにお代官様の手を煩わすようなことがあってはなりません。

されど,マイナンバーは,お口に召さないようであり,マイナンバー記載のない住民票を所望されます。

ところで,法テラスのお代官様やお役人様は,世帯全部の住民票を要求されますが,世帯分離などを含めて実体的な所得を調査する権能がおありなのでしょうか?

それに,22歳の妻は無資力であるが,夫は貸金業などで儲けて数十億の資産があるような場合に,世帯全体の資力を調査する権能をどなたが与えたのでしょうか。

おそらくは,税務署でも困難な課題だと思われますが,資力要件と称して,どこまでの調査が可能なのでしょう?

権能がないのであれば,資力欄の記載を信じるしかないように思えるのですが,お代官様は,眼光紙幣を徹する能力を備えておいでなのでしょう。

生活保護受給証を添付しても,なお,本籍地の記載のある世帯全部の住民票をご所望とのことでございます。

生活保護課以上の調査権限を,どなたがお与えになられたのでしょうか。

おそらくは,国税局査察部以上の権能を,お代官様はお持ちのようでございます。

さて,それでは不可解な現象が生じます。

お代官様は,マイナンバーの記載をお嫌いになられます。

マイナンバー抜きで税務調査・資力調査が可能であるとするならば,いかなる調査手法をお持ちなのでしょう。

銀行調査等々の手法はございますが,これ以上は,記載を自粛致します。