軍事機密

軍事機密漏洩罪

確か吉村昭の「戦艦武蔵」ではなかったかと思います。

武蔵製造中の軍港を通過する際に,民間車両はブラインドを下ろさなければなりませんでした。

かような機密漏洩防止策を講じたところで,付近の丘から建造途上の武蔵を見下ろすことが出来たでしょう。

あるいは,工員にまぎれて機密を知ることもあり得ると思います。

さて,このように機密のベールに守られた武蔵ですが,戦果を挙げることなく爆沈しました。

同型機の大和も沖縄戦に向かう途上で,爆沈しました。

巨艦巨砲主義の弊害であり,航空戦力・空母を軽視したためであるなどと評価されているようです。

それはともかく,どれだけ軍事機密を守って戦艦を製造しても,時代に合わなければ無意味な防御だと言えそうです。